2007年04月08日

番外編 崎浜秀彌

崎浜秀彌(さきはま・ひでや )

「現代版組踊を担う子供たち」のタイトル通り、「現代版組踊」の舞台に出演、演出等で関わる子ども達にインタビューを重ねてきた本連載ですが、今回は番外編で大人の出演者の方に登場していただきました。「大航海レキオス」、「大琉球浪漫」、「琉舞の花道」などで存在感のある役を次々と演じる崎浜さん。プロの役者として長く活躍する崎浜さんから見た、平田舞台、子ども達の魅力などについて話を聞きました。

hideya1.jpg出身地:沖縄県浦添市
参加した舞台
・現代版組踊「大航海レキオス」(2005〜2006年)
・現代版組踊絵巻「大琉球浪漫」(2006年)
・「The Legend of the REQUIOS〜ニライへの風〜」(2006年)
・現代版組踊「琉球エレジー」(2007年)
・新作芝居「琉舞の花道」(2007年)

2005年、「大航海レキオス」公演時の楽屋にて









平田さんの舞台の中心にあるのは、「お客さんをもてなそう」とする気持ち。

─平田さんの舞台には「大航海レキオス」から参加されていますが、「レキオス」のオーディションを受けようと思ったのは何故ですか?

「当時(2004年)、関東公演の成功などで『肝高の阿麻和利』が注目を集めていて、演出家である
平田さんの名前もクローズアップされ始めていました。
僕は『レキオス』で監修をつとめた宮本亜門さんの演劇ワークショップにも参加していて、平田さんが
新しい舞台(『レキオス』)でオーディションを開催することも耳に入っていたので、仲間たちと『皆で
受けようね!』と盛り上がっていたのです。ちょうど同時期に琉球放送で流れていた『阿麻和利』
公演のコマーシャルがとても良く、『どんな舞台をつくる人なんだろう?』と期待も高まっていました」

─オーディションを経て「レキオス」メンバーとなるわけですが、演出家・平田大一の第一印象を
教えてください。

「フットワークの良い人だなと思いました。稽古もまずは体を動かし、声を出す体育会的なやり方。
舞台の作り方も「お客さんをもてなす」という気持ちが中心にありました。僕がそれまで携わってきた
演劇の世界の演出家とは、最初から立ち位置が違うという感じがしました」

子ども達の集中力、一瞬一瞬を楽しもうとする気持ちに刺激を受けた

─平田さんの舞台の特徴として、出演者に子どもが多いわけですが、子ども達に対してはどんな
印象を持ちましたか?

「初めは緊張しました。稽古を重ねるにつれ、子ども達の集中力、一瞬一瞬を楽しもうとする気持ちに
刺激を受けました。子どもではあるけれど、オーディションで選ばれたメンバーなんだという自覚があった
のでしょうね」

─「レキオス」に参加する前と参加した後で、秀彌さんの中で変化した部分などはありますか?

「演技がうまくなったと思うんです。プロの役者として経験を積むと、技術的に向上するのですが、
それとは違う意味でうまくなりました。なんていうんだろう、自分自身が純化し、素直な気持で演技が
出来るようになった…。僕の好きな画家がよく、“大人が上手く描こうと思って描いた絵ほどつまらない
ものはない。子どもが思い切り描いた絵こそが面白い”と言うのですが、子どもが描く絵のように、自分
のいちばん良い部分が自然に演技に出せたと思います」

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「大航海レキオス」公演にて「シルベ」を演じる秀彌さん(右)

─何が秀彌さんに影響を与え、その変化をもたらしたのでしょうか?

「チーム全体と全体の中の自分を見るようにつとめた事でしょうか。プロの役者同士だと相手との
かけ引きというか、1対1で演技する事が多いのですが、「レキオス」のときは少し違いました。
殆どの子ども達が演技経験が少なかったから、彼らの良いところが引き立つように、全体をまとめ、
その中で自分の立ち位置をイメージして動いていました」

─秀彌さんにとって「レキオス」や平田さんの舞台とはどういうものですか?

「新しい可能性が感じられる場所。参加していてとっても楽しいし、演じる人も見る人も元気にし、
蘇らせる力があると思います。僕に関して言えば、エネルギーに満ちた若い共演者たちに感化されて、
"次はあんな舞台に立ちたい。あんな役を演じてみたい”…と夢を描き、未来の可能性を感じる事が
できてワクワクする場でもあるのです」

─今後の目標やプランなどありましたら、教えてください。

「年齢が上がると、周囲から指導者や教育者としての立場を求められることもあるのですが、僕自身は
いち役者として生きていきたい。『レキオス』や『琉舞の花道』など、平田さんの舞台で一緒に演じた
若い人たちと同じ気持ちで舞台に立っていたいです」


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投稿者 tao-factory : 2007年04月08日 01:36